風邪を即効で回復させる漢方薬の選び方、効能とその特徴とは?

風邪を即効で回復させる漢方薬の選び方、効能とその特徴とは?

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漢方は中国で生まれ日本で独自に発達してきたもので、生薬から成りたっています。自然界にある植物、動物、鉱物由来のものを数千年という長い歴史の中で、集積された養生法になります。

  • 漢方薬とかぜ薬(総合感冒薬)の違い

  • 漢方薬とかぜ薬(総合感冒薬)の違い
  • 漢方薬とかぜ薬(総合感冒薬)は不快な症状を治す、緩和するといった根本的な目的は共通していますが、薬効成分と治し方に対する考え方が違います。

    一般的なかぜ薬は薬効成分(化学成分)を用いて、身体の特定の部位や症状をピンポイントに一つずつ改善していきます。
    そのため特定の酵素を阻害したり特定の受容体を刺激、遮断することで、効果を発揮していきます。


    風邪の原因は80~90%がウイルスによる感染で、残りは細菌、冷えなどになります。
    インフルエンザウイルスには多くの種類が存在して抗ウイルス薬で治療する場合、風邪の原因となるウイルスを時間をかけて特定するため適合する治療薬の選び方が重要になります。
    抗生物質は細菌に有効な働きがありますが、ウイルスに効果はありません。

    そこでウイルスを抑える抗体が作られる間の発熱、のどの痛み、咳、鼻みず、くしゃみ、たん、頭痛、関節や筋肉の痛みなど風邪の症状を速やかに改善するためかぜ薬(総合感冒薬)という対処薬を服用します。
    体力が低下し抗体完成までの消耗を防ぐためのかぜ薬で、根本的原因ではなく風邪であらわれる症状を抑えるだけの対処薬になります。

    一方漢方薬は、症状のでている局所から身体全体に広く働き、身体本来がもっている自然治癒力を高めるように作用します。

    風邪による様々な症状やその患者の体質、ウイルスの強弱を的確に判断して2種類以上の生薬を一定の組み合わせで処方します。
    そのため漢方薬は複数の生薬の組み合わせが一定の方向に相乗効果で作用し、低下した機能を改善し副作用の軽いところが特徴になります。

    風邪の症状は季節や環境の変化に身体が対処しきれずにおこる状態とも考えられ、身体の機能、免疫力を高めることで症状を改善していきます。

    ウイルスの発見されていない昔から風邪は季節の因子を風が運んでくる病邪(びょうじゃ)という考えから、現在に至るまで風邪といった文字が使われています。漢方では身体の状態、風邪の段階で治療方針を決めていきます。
  • 東洋医学で分ける風邪のタイプ

  • 漢方では風邪の初期症状は飛沫感染、皮膚表面や粘膜から病邪が侵入し、悪寒、頭痛、発熱、身体痛などを発症させます。

    この段階では汗をかいて病邪をおいだす発汗法や、体質によって様々な生薬が処方されます。進行段階で初期、中期、回復期と大きく3段階に分けられそれに応じて症状も変わり、処方が変わっていきます。
    漢方ではインフルエンザを除き風邪のタイプには寒、熱、湿、燥の4つのタイプに分かれます。

    「寒」のタイプはゾクゾクとした悪寒や頭痛、肩こり、透明な鼻水が主な症状です。
    また熱の自覚症状がなく汗もほとんどかくことはありません。「熱」のタイプははじめから熱が高く、のどの腫れ、咳、黄色く粘り気のある鼻水やたん、のどの渇き、頭痛、節々の痛みといった症状です。
    これらは主に風邪の初期段階で2つに分かれ、体質によって生薬の選び方が変わります。

    また咳、鼻水、たん、頭痛などの症状の中で一番つらいポイントに合わせて細かく対応した生薬があります。

    「湿」のタイプは胃のムカムカ感や吐き気、痛みまた下痢や食欲不振など主に消化器系にあらわれる胃腸型の症状になります。

    「燥」のタイプは咳が強くたんがからんで、胸が重苦しく呼吸器系の弱い方に多くみられる症状です。これらは風邪の中期、回復期にあたり消化器系症状があらわれると、比較的回復する時間がかかってしまいます。この段階では水分、睡眠、休養、温めるための生薬の選び方が中心になります。

    初期、中期、回復期で生薬が変わりますが、ひとり一人の体質に合わせてさらに3つのタイプに分けられます。

    一つ目は風熱型とよばれ体力があってイライラしやすく便秘がちな方、年代では中年、壮年、子供に多いといわれています。この体質に目立つ症状は発熱、のどの痛み、発汗、口の渇きなどになります。

    二つ目は風寒型とよばれ冷え性、胃腸が弱く下痢になりやすい体質で、多い症状は寒気、鼻水、筋肉の痛みなどです。三つ目は気虚とよばれ体力のない疲れがたまりやすい体質で、ストレス、過労で免疫力が低下し風邪が長引くタイプになります。

    さらに子供、高齢者、妊婦の方によって生薬の選び方が変わってきます。子供は急変、重症化しやすく合併症もあるため、注意が必要です。高齢者は体力が低下しているため、症状があらわれにくく重症化や長引く可能性があります。

    また妊娠4ヵ月までは胎児への薬物影響が大きいため、妊娠の可能性のある方、妊娠を望む方はこの期間は薬を避けましょう。
  • 初期症状の漢方薬の選び方

  • 寒気がする、のどに違和感を感じるなどの初期段階では、特徴的な症状や体質(体力)で漢方薬の選び方が違ってきます。

    この選び方には、その方の体格、体質、身体の抵抗力、バランスの崩れ方なども重要になります。一般的によく処方される漢方薬は葛根湯、小青竜湯、桂枝湯、麻黄湯などがあります。

    葛根湯は体力が中等度以上の方で汗をかいていなくて、ゾクゾクとした寒気、頭痛、首筋や背中のこわばりなどのある方に用いる漢方薬です。

    発熱、発汗作用がすぐれているため、身体が温められて血行を促進し免疫力が高まるため、身体の痛み、腫れ、炎症に効果を発揮します。

    風邪といえば葛根湯と漢方薬の代名詞的な存在で、幅広い年齢層に使用することが可能です。

    また炎症を緩和する働きが中年耳炎、神経痛、乳腺炎にも用いられます。

    葛根湯は症状がでてから長くても2、3日を目安に服用する生薬です。胃腸への負担等から、体力の虚弱な方に不向きになります。

    小青竜湯は体力が中等度または虚弱な方で、水のめぐりが悪い方の寒気がするかかりはじめに有効な漢方薬になります。
    漢方薬はよく即効性がないといわれていますが、この小青竜湯は水っぽい鼻水、くしゃみに即効で効果を発揮します。

    さらに体内でも水分のバランスを調整する働きあり、水分代謝に作用して水毒を緩和します。
    主に鼻水や咳に処方されますが、気管支喘息、アレルギー性鼻炎にも処方されます。
    同じ風邪の症状であっても乾いた咳、粘り気のあるたんがでる場合は、麦門冬湯の方が向いています。

    桂枝湯は体力の低下している方、虚弱な方で自然に汗がでる方に処方される漢方薬です。
    有効成分の桂枝はニッキ、シナモンとしてよく知られていて身体を温めて気をめぐらす作用があります。水分の排泄をおこなって、発汗、解熱を作用があるため、痛みや炎症を取り除いてくれます。

    麻黄湯は体力のある方で寒気、発熱、頭痛、身体の節々の痛みがあらわれて、自然発汗のない場合に処方されます。
    熱や痛みを鎮める作用が強く、有効成分「エフェドリン」が気管支を拡張させて咳に有効に働きます。また麻黄湯は抗炎症作用、熱に対する効果、ウイルス増殖抑制作用がインフルエンザにも有効になります。
  • 中期、回復期の漢方薬の選び方

  • 悪寒や関節の痛みが鎮まってくると次に食欲がなくなるなど身体の奥に入って、消化器系の症状があらわれてくるようになります。
    この段階では舌に白い苔や口の中では苦味などもあらわれ、漢方薬の選び方を変える目安になります。中期やなかなか回復しないこじれた風邪には消化機能を整えながら、免疫力、抗炎症作用のある漢方薬の選び方に変わります。

    体質、体格をふまえて処方される代表的な漢方薬は柴胡桂枝湯、小柴胡湯、柴胡桂枝乾姜湯、麻黄附子細辛湯などになります。

    柴胡桂枝湯は、体力が中等度またはやや虚弱ぎみの方に向いています。ノロウイルスなどウイルス性胃腸炎では嘔吐、下痢がおこりますが、風邪が長引くと胃腸機能が低下して下痢、腹痛、微熱がとれない場合に処方される漢方薬です。
     
    小柴胡湯は体力が中等度ぐらいで、風邪がこじれて胃腸虚弱、食欲不振、疲労感など幅広く用いられる漢方薬になります。
    炎症を抑えて痛みを和らげる抗炎症作用が強く、肝機能の改善、肝血流量の増加、免疫調整作用などがあります。また気管支炎、肺炎にも有効な漢方薬です。

    柴胡を主成分にした漢方薬を柴胡系といいますが、小柴胡湯は最も基本となる生薬になります。小柴胡湯に似た漢方薬に大柴胡湯がありますが、こちらはより虚弱体質な方に用います。

    柴胡桂枝乾姜湯は体力が中等度ないし低下した方で、風邪により体力が衰えて衰弱した場合に用いられます。体格は痩せ型で貧血ぎみ、食欲がなく、動悸、息切れ、不眠症、など神経過敏な方に処方されます。炎症を鎮め、心身の疲れをとり除く特徴があります。とくにミゾオチから肋骨下部が強く張って、へその上あたりに拍高をもつ症状が処方する目安になります。 

    麻黄附子細辛湯は普段から身体が虚弱な方、高齢者に処方される漢方薬になります。手足の冷え、頭痛、なかなか寒気がとれずに、顔色が悪く声に力のがないところが処方の目安になります。鼻水や咳が続いても微熱程度で高い熱感のない症状が多く、身体を温めて発汗作用や発散作用で病状を改善していきます。
  • 子供、高齢者、妊婦の風邪で漢方薬の選び方

  • 子供は本来免疫力、回復力が高いため、大人よりもすばやく効果があらわれます。そのため抗生物質や解熱剤などを使用しなくても免疫力を上げる漢方薬が、副作用の心配がなくおすすめです。

    子供の漢方薬には葛根湯、小青竜湯、小柴胡湯、桂枝湯など大人とそれほど変わりませんが、小建中湯もよく使われる漢方薬になります。

    小建中湯は食が細く痩せ気味で、お腹の調子を崩しやすい子供に向いている漢方薬です。
    夜泣き、癇の虫などで睡眠不足になり疲れやすく風邪のひきやすい子供に処方されます。主成分の生姜(しょうが)、桂枝(シナモン)がお腹を温めて、緊張を取り除いて免疫力を上げていきます。
    また子供のインフルエンザには麻黄湯が処方され、子供にはよく効きます。

    高齢者はウイルスなどが侵入すると、加齢による免疫機能、防御機能の低下で風邪にかかりますやすく回復しにくくなってきます。

    とくに体力低下だけでなく持病をもっている方が多く、症状であらわれにくく重症化、慢性化しやすい特徴があります。やはり葛根湯、小青竜湯、桂枝湯などが処方されますが、免疫機能を上げる補中益気湯、温める麻黄附子細辛湯がよく処方されています。

    補中益気湯は、体力やお腹の力が弱い虚弱な方に処方される漢方薬です。
    胃腸の機能低下、寝不足などで体力が落ちると、なかなか回復しにくくなってしまいます。
    そこで胃腸の働きを回復して血のめぐりを良くして栄養状態を整えて、体力を回復し元気を取り戻す漢方薬になります。

    妊婦は胎児への影響があるため妊娠4ヵ月までは、風邪であっても手洗い、うがい、マスクなど予防に努め漢方薬でも避けた方が無難になります。
    妊娠4ヶ月以降の漢方薬には桔梗湯、香蘇散などが処方される漢方薬になります。

    また代表的な葛根湯、麻黄湯には麻黄という交感神経興奮作用をもつ成分のため、妊婦中の方には処方されません。
    桔梗湯はのどの腫れや痛みに効果的で、扁桃炎にも使われる漢方薬になります。この桔梗湯は体力に関係なく用いられる漢方薬で、肺や気管支の熱を和らげる作用があります。

    香蘇散は風邪の初期に用いられる漢方薬で、体力のない胃腸の弱い方に向いています。胃腸を守りながらおだやかに身体を温めて老廃物といっしょにウイルスを発散させます。
  • 漢方薬を選ぶ目安と即効性

  • 風邪は感染の時間経過により症状がどんどん変化していきます。

    感染して熱が身体の表面にある初期段階ではウイルスに免疫力が抵抗して、発汗したたかっています。
    この時悪寒、頭痛、関節や筋肉の痛みがあらわれてきます。漢方薬の選び方の目安は、自分の体格、体質と一番つらい症状がポイントになります。

    また風邪中期では熱が消化器など身体の深部にあって、身体の隅々まで炎症している状態になります。中期では身体の深部の熱と、身体の表面と深部の両方にある熱の場合では漢方薬の選び方が変わってきます。

    さらに体力が低下して身体の深部に寒があると、寒気、頭痛、発汗微熱がなかなかとれずに漢方薬の選び方がまた変わってきます。このように漢方薬には風邪に関する生薬が数多くあって経過観察が重要で、生薬の選び方に影響してきます。

    風邪に対応して用いる漢方薬には、生薬それぞれのもつ働きが相乗効果で身体の機能を回復していきます。漢方薬を処方する東洋医学では風邪などあらゆる病気は五臓六腑のアンバランスと考えられています。

    ひとり一人の体質、生活環境、食生活、ストレスなどと深い関係があり、現在あらわれている風邪の症状だけでなく過去の病歴なども配慮して的確に選んでいきます。
    様々な要因を総合的に分析、判断した漢方薬の選び方をすると、即効性がないどころか驚くほど素早く回復していきます。

    症状、体質がピッタリあった漢方薬は急性の病気、インフルエンザなどにも、即効性は西洋薬(化学成分)と変わりません。また漢方薬はその性質にもよって効果のあらわれる期間が違っています。ゆっくり効いてくる漢方、すばやく効果のあらわれる漢方の2種類があります。とくに風邪に用いられる漢方薬は、気になる症状を取り除く生薬の配合になっています。

    そのためタイミングとあらわれる症状に合わせる漢方薬の見極めは、東洋医学の医療機関での受診が必要になってきます。また常備薬として服用しているお薬がある場合は、医師のアドバイスが大切になります。
風邪を即効で回復させる漢方薬の選び方、効能とその特徴とは?
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